最終更新日2022.3.15(公開日:2021.10.05)
監修者:代表 江藤 准一
ドイツはEU(欧州連合)のリーダーとも言われる経済大国。国民が勤勉な点など日本と共通していることも多く、留学先として選ぶ人が増えています。
ここではドイツ留学で必要な知識と、保険制度について説明します。
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最終更新日2022.3.15(公開日:2021.10.05)
監修者:代表 江藤 准一
ドイツはEU(欧州連合)のリーダーとも言われる経済大国。国民が勤勉な点など日本と共通していることも多く、留学先として選ぶ人が増えています。
ここではドイツ留学で必要な知識と、保険制度について説明します。
ドイツは文化と経済が発達した国です。音楽や美術、文学、哲学は古くから有名ですし、サッカーに代表されるスポーツなどは世界でもトップレベル。 車や医療機器など工業製品のレベルが高く、世界屈指のメーカーがいくつもあります。
その一方で食品や日用品の物価は安く、自炊する人なら日本の半分から2/3程度で食費が賄えるとも言われていて、とても生活しやすい国です。
ドイツ人は勤勉で真面目。秩序を重んじ、ルールを大切にする人が多いと言われ、この点も日本人がなじみやすい部分かもしれません。 シャイな面もありますが、困っている人がいればサポートするのが当然という風潮もあり、留学生にはありがたい環境です。
また、英語を話せるドイツ人はとても多いので、ドイツ語が分からなくても安心。 特に世界中からアーティストやスタートアップ企業が集まるベルリンなどは、街中に英語が飛び交っていて、ドイツにいることを忘れそうになるほどです。
ドイツの大学は7割以上が公立大学。そのため学費が安いのが特徴です。質の高い教育を安い学費でと考える方はドイツという選択が賢いかもしれません。
ビザは大学のための滞在許可(Aufenthaltserlaubnis zum Studium)のほか、大学準備のための滞在許可(Aufenthaltserlaubnis zur Studienvorbereitung) で最大2年間の滞在が認められます。また、語学ビザ(Aufenthaltserlaubnis zum Besuch eines Sprachkurses)もあり、用途にあわせて申請できます。
また、デュアルシステムと呼ばれる特徴的な制度があります。これは現場での実地研修をしながら専門知識を学校で学ぶもの。 主に専門分野で採用されていて、収入を得ながら教育を受けることができます。
ドイツは医療水準が非常に高く、緊急時にも対応してくれるので安心です。ただし、場合によっては、診察や入院費用が高額となるので注意が必要です。
ドイツの病院は、開業医院(Praxis)、病院(Krankenhaus)、大学病院(Uni-Klinik)に分かれます。外来診療を行っているのは開業医院のみ。 医師の判断により専門家の診断が必要とされてはじめて病院や大学病院に通えます。開業医は定員制となっていて、地域や診療科ごとに上限が決められている特徴もあります。
医薬分業が進んでおり、一部の病気を除き、医師が作成した処方箋を持参して薬局で薬を購入します。
注意すべき疾病としては、吸血性のマダニを介したウイルス性脳炎。 バイエルン州やバーデン・ヴュルテンベルク州、ヘッセン州などで年間500人ほどの感染例が報告されています。 また同じくマダニを返したボレリア症(ライム病)にも注意が必要です。
ドイツでは「疾病保険」(Krankenversicherung)と呼ばれるが保険制度が確立されていて、外国人留学生も加入する義務があります。 ちなみに日本の保険制度と介護保険制度はドイツを手本として制度設計されました。
疾病保険は約9割の人が加盟する公的保険(Gesetzliche Krankenversicherung)と、プライベート保険(Private Krankenversicherung)があります。 公的保険は収入にあわせて保険額が上下します(保険料は事業主も負担)。
一方、プライベート保険は提供する会社が50社以上。各会社のプランにより、契約条件や内容、適用範囲、保険料が異なります。
なお、ビザの申請要件に、「ドイツでの全滞在期間有効な旅行者用医療保険に加盟していること」と言うルールが明示されています。 これには歯科の治療や女性の妊娠にも適用される必要があり、クレジットカードの保険では条件を満たせません。この点は注意すべき点でしょう。
ドイツの大学や大学付属の語学学校に学籍登録をする場合、健康保険の加入証明書を提出する必要があります。
30歳未満で学生ビザを取得した場合は、公的保険制度に加入することができます。 しかし30歳以上の場合や大学準備ビザ、ワーキングホリデービザ(3ヵ月以上1年以内 )などは、プライベート保険(旅行保険)に加入することになります。
後者の場合、日本ですでに治療を受けていたものや疾病の種類、診療によっては保険適用外や有料での診察になるので注意が必要です。
このような事情から、ドイツ留学では、ドイツの疾病保険に加えて留学保険に加入する方が安心した留学生活が送れます。
留学保険に加入していれば、疾病保険でカバーされなかった医療をカバーしてくれるほか、物損などの被害にも補償があります。
メリットを具体的に見ていきましょう
[留学保険に加入するメリット]
ドイツに留学する方の多くはプライベート保険に加入するケースが多く、すべての医療費をカバーしてもらえるわけではありません。
そのため、治療費や医薬品をカバーできるのは心強い存在となります。
留学保険に加入すれば、携行品の盗難や紛失、ホテルや滞在先アパートなどで物品を壊してしまったときに支払う損害賠償が保証されます。
ドイツの治安は悪くありませんが、慣れない場所での生活は感覚の違いもあり、思わぬトラブルに巻き込まれることがあります。 万が一、盗難などにあっても保障される安心感は何物にも代えがたいものです。
夜中に体調を崩してしまったときや、言葉に不安がある状態で病院に行くとなると不安が膨らみます。 そのようなとき、日本人医師がいる病院を紹介してもらうなどのサポートが受けられることほど心強いものはありません。
ドイツでは疾病保険制度があり、これに加盟することで安心してしまう人もいますが、いざという時、困ることもあります。 留学保険にも入ることで、不足した医療費のカバーはもちろん、携行品の紛失などもサポートしてくれるのは心強いもの。
「身体は丈夫だから問題ない」とか、「危ないことはしない」と過信せず、手厚いフォローを受けられる保険を選ぶようにしてください。